代表ごあいさつ
先行きの見えない時代の中で
時代は急速に変化しています。
SDG’s、世界企業競争、紛争などの社会情勢の変化に加え、メタバース、web3.0、AIの進歩など文明の進歩もあり、我が国で言えば、超高齢化社会とどう向き合っていくかなど、問題は山積みです。
そして、その問題の解決は常に、未来を背負って立つこどもたちが担うことになります。
つまり、「正しい教育」を受けたこどもたちが育っていさえすれば、どんな未来が来ても、最適な選択・行動をして行くことができるはずです。
では、今の時代、「正しい教育」とはどういった教育なのでしょうか?
5教科の必要性すら変化すると言われ、非認知能力の育成、AIに負けない創造性、EQ等、さまざまな能力が必要だと叫ばれる中、我が国の教育は、いま、時代の変化に対応できているのでしょうか?
必要なのは“キョウソウリョク”
これからの人材に必要な力と一口に言っても様々なものがありますが、私は、「キョウソウリョク」という言葉で説明してみたいと思います。
一つ目の「キョウソウリョク」とは、「競争力」のことです。
これから先の時代は、巨大でかつ変化し続ける、世界の市場で戦っていかねばなりません。
「競争力」とは、文字通り他者と競い合い、勝ち抜く力であり、そういった確固たる「強さ」を身に付ける必要があります。正しい競争力は、人を蹴落とし優位に立つ力ではなく、相手と競い合いながら、自分の強みを理解し、理想を目指して、より素晴らしい自分へと進化を遂げて行く力です。
競争力の土台となるのは、積極性、論理的思考力、粘り強さ、などに代表される「自分の意思を貫き通すためのスキルセット」です。
もう一つの「キョウソウリョク」は「共創力」と書きます。
「共創力」とは、限られた時間や資源を他者と分け合い、協力して、自分一人では創れない物を創る力のことで、協調性、柔軟性、創造性、などの「総合的な人間性」が土台となります。
SDG’sに代表される、地球規模の課題に、国境を越えて向き合う現代において、この「共創力」もまた必要なチカラと言えるでしょう。
これら、二つの「キョウソウリョク」を強くしていけば、いかなる場面でも強く、自分らしく活躍できる、無敵のこどもが育つと言えるでしょう。
では、どうすれば、その「キョウソウリョク」を身に付けていくことができるのでしょうか?
“生きる練習“と言われる演劇教育
私が演劇教育を始めて20年ほどになりますが、その反応と効果は喜びに溢れたものがほとんどです。
なぜなら、人間は「コミュニケーションしないと生きていけない生き物」であり、演劇とは「コミュニケーションの芸術」だからです。
正しく演劇を学ぶことは、正しく人間を学ぶことになるのです。
最後にー
こどもたちの可能性は無限です。そして、一人として、同じ個性を持つこどもはいません。
N.G.A.の提唱する創造的演劇教育は、「一般的な幸せな未来とはこうだ」というようなステレオタイプにこどもたちを当てはめるのではなく、一人一人の個性にあった、真に幸せな未来に導けると信じています。
自分自身と向き合うことを受け入れたこどもたちは、必ず未来の社会において、必要とされる存在になっていくでしょう。
こども演劇プロジェクトN.G.A. 代表
久米 伸明
【久米 伸明(くめ のぶあき)プロフィール】
【久米 伸明(くめ のぶあき)プロフィール】
- 日本劇作家協会員
- パルテノン多摩小劇場フェスティバルにて、最優秀作品・脚本賞受賞。
- CXドラマ「狂うがまま」(嵐 相葉雅紀主演)脚本
- 舞台「幽劇」脚本・演出(2017年8月17日~23日[日本青年館ホール]/2017年9月1日~3日[上海 虹橋芸術中心])。
- 舞台「戯曲Operation」(飯田譲治脚本)演出
- 舞台「ReLIFE」(サンシャイン劇場)脚本
- 劇団プープージュースにて役者も務めている